一般社団法人 再生医療品質基準協議会 制定基準(原文)
一般社団法人再生医療品質基準協議会
制定:2026年9月7日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
複数の細胞機能関連成分を混合すると、原料ごとに成立していた抽出法や保存条件をそのまま使えない場合がある。原料の同一性が確認されていても、混合後の析出、分解又は分析の妨害は別途確認が必要となる。本基準は、構成原料の証明を製品全体の証明へ結び付ける際の不足を明らかにし、処方固有の検査計画を整えるため制定する。
第1条(目的)
JRQ-Q-001及び各構成成分の基準を共通の出発点とし、複合処方として成立すべき品質証拠を定める。配合物の総重量や一つの指標成分のみで処方全体を判定せず、構成成分別の状態と量を確認する。
第2条(適用範囲)
対象
複数の細胞機能関連成分を同じ製品設計で扱う経口食品に適用する。同一剤形への混合、層別化、被覆又は別剤形の同梱を含む。成分ごとに供給地域の用途区分を確認し、食品用途が未確認の原料を含む処方は適合宣言の対象にしない。香味料や担体も配合管理の範囲に含める。
第3条(用語の定義)
- 1. 処方対応図:各原料の成分、化学形、担体及び製品中での所在を結び付けた図表。
- 2. 接触条件:成分同士が接する工程、時間、液性及び剤形内の位置関係。
- 3. 欠配合対照:対象成分を除き、それ以外を実処方に合わせて調製する分析用の対照試料。
- 4. 分析割当表:表示成分ごとに試験法、抽出工程、第三者検査及び結果資料を割り当てた記録。
- 5. 成立条件:当該処方の規格と表示を裏付けるために必要な原料、工程及び包装上の条件。
第4条(要求事項)
1 品質要求:原料から処方への対応
処方対応図には塩、異性体、遊離体、結合体及び原料中の副成分を記し、同じ物質が複数経路から入る場合は寄与量を照合すること。同一性と純度は構成原料の規格及び成績書で確認する。事業者が原料採用規格と処方の成立条件を定め根拠を示し、内訳不明の混合原料は採用判定を保留する。
2 品質要求:接触による変化
酸と塩、高分子と低分子、油相と水相等、実処方で接触する組合せを抽出し、析出、組成変化及び回収損失を検討すること。被覆や別包で接触を避ける設計は、その区分が工程と保存中に維持されるか確認する。事業者が成分別の管理規格を定め、混合前後及び保存後の試験から根拠を公開する。
3 製造管理:工程位置と配合漏れ
投入順序、予備混合、造粒及び充填のうち成分が偏る箇所を定め、異なる性状の成分から工程指標を選ぶこと。GMP等の製造管理認定を受けた施設を使用し、認定主体、種類及び適用製造区分を公開する。原料ロットを処方版と製品ロットへ接続し、被覆層や別包の欠落は包装記録と照合して確認する。
4 検査:共配合物の妨害
分析割当表を作り、表示する全成分の最終製品分析及び重金属等の安全性関連検査を第三者機関で行うこと。欠配合対照、添加回収及び段階的な抽出を用い、他成分が対象ピークや換算量へ入らないことを検証する。機関名、検査対象、結果照会先を公開する。一斉法で測れない成分は別法を割り当て、未測定のまま処方全体を検査済みとしない。
5 表示要求:成分別の計上範囲
一日摂取目安量を構成する剤形と数量を明示し、各成分の量をその単位へ換算して示すこと。塩由来の対イオンや高分子の構成糖を別成分量にも計上する場合は、同じ原料に由来する関係と算定基礎を明らかにする。複合原料の総重量で内訳を代替せず、分析割当表の各行と最終表示を突き合わせる。
6 保存要求:共通条件の成立
一緒に保管する構成品すべてについて、採用包装下で成分別の規格を満たす期間を評価すること。個別原料の期限を混合品に流用しない。事業者が処方全体の保存条件と期限を設定し、その根拠を記録する。別包の開封順序や調製後の保持を案内する場合は、当該操作でも各成分の確認が成立するか試験する。
7 摂取上の注意
構成成分と担体・加工助剤の注意事項を収集し、処方中にある成分の注意を短縮表示によって落とさないこと。治療中・投薬中の者は医師に相談する旨を設ける。別剤形を同梱する場合は一部だけを追加使用する案内になっていないか確認し、注意事項の採否を成分別資料と照合して承認する。
8 資料管理
処方対応図、欠配合対照の調製記録、分析割当表及び成立条件を処方版に固定すること。事業者が資料保存期間を定め、原料の変更では対象成分だけでなく他成分の分析妨害と接触条件も再点検する。旧処方の成績書を新版へ移す場合は利用可能な項目を特定し、再試験の要否を承認記録に残す。
第5条(評価区分)
- 適合:上位及び各成分の要求を充足し、混合後の状態、全表示成分の測定と共通保存条件が裏付けられる。
- 一部適合:全成分の同一性、量、用途及び注意は確定し、文書の対応付け等に限る不足へ補完期限がある。
- 不適合:一成分の試験で全体を代表させる、配合後の妨害を未確認とする、又は内訳不明の原料を使用する。
第6条(運用)
自己適合宣言は処方版と成立条件を一組にして行う。本協議会は申請された処方対応図から分析割当表を確認する。接触する成分や包装構成を変更した場合は全体を再評価し、定期見直しでは成分追加に伴う検査漏れを点検する。
附則
本基準は2026年9月7日から施行する。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。