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プラズマローゲン品質基準JRQ-Q-021 制定:2026年9月5日

一般社団法人 再生医療品質基準協議会 制定基準(原文)

一般社団法人再生医療品質基準協議会

制定:2026年9月5日 / 施行:同日

前文(制定の趣旨)

プラズマローゲンは、グリセロリン脂質のうちビニルエーテル結合を持つ分子群であり、極性頭部、長鎖基及び脂肪酸の組合せにより多数の分子種が存在する。総リン脂質、リン量又は特定の脂肪酸量は、ビニルエーテル構造の量を直接示さない。生物由来原料では組織、抽出・精製条件及び共存脂質が組成を左右し、酸、酸素、光及び熱による変化も起こり得る。本協議会は、構造群としての定義、分子種情報、由来及び酸化管理を明確にするため、本基準を制定する。

第1条(目的)

本基準は、プラズマローゲンを含む原料、中間品及び最終製品について、ビニルエーテル構造、極性頭部別及び分子種別の組成、由来脂質、抽出・精製、酸化管理、第三者検査、実量並びに保存表示の評価要件を定める。

第2条(適用範囲)

本基準は、生物組織、微生物その他の原料から抽出・精製したプラズマローゲン含有脂質、濃縮物、油状原料、粉末化若しくは乳化した調製物及び配合製品に適用する。ジアシル型リン脂質、アルキルエーテル型脂質又は総リン脂質をプラズマローゲンとして無条件に合算しない。

第3条(用語の定義)

  • 1. ビニルエーテル結合:グリセロール骨格にアルケニル基が結合する構造上の特徴をいう。
  • 2. 極性頭部別組成:エタノールアミン型、コリン型等に区分した構成をいう。
  • 3. 分子種:長鎖基、脂肪酸及び極性頭部の組合せで識別される脂質をいう。
  • 4. 非プラズマローゲン脂質:共存するジアシル型その他の脂質をいう。
  • 5. プラズマローゲン実量:ビニルエーテル構造を持つ対象群として妥当な方法で求めた量をいう。

第4条(要求事項)

1 構造群と組成の特定

事業者は、対象とするビニルエーテル構造、極性頭部の範囲及び主要分子種を原料規格書に定めること。分離分析と質量分析、選択的反応その他の構造情報を組み合わせ、総リン、総リン脂質又は脂肪酸組成だけで同一性を判断しない。参照標品又は値付け試料の組成と保管履歴を記録する。

2 由来及び原料部位の追跡

生物種、組織若しくは原料部位、採取・加工条件、保管履歴及び抽出前ロットを追跡可能にすること。複数由来を混合する場合は各投入ロットと配合比の記録を保持する。由来又は部位の変更時には、極性頭部別組成、主要分子種、共存脂質及び安全性関連項目の差を評価し、従前資料をそのまま転用しない。

3 抽出、精製及び共存脂質

抽出、分画、脱溶媒、濃縮、脱臭、粉末化又は乳化のうち、ビニルエーテル結合及び分子種組成へ影響する工程を特定すること。非プラズマローゲン脂質、遊離脂肪酸、コレステロール等の共存成分、残留溶媒及び分解関連物質を検討する。事業者が規格値と頻度を定め、工程能力及びロット推移から根拠を提示する。

4 酸化及び加水分解の管理

酸素、光、熱、水分、酸性条件及び金属接触がビニルエーテル結合、脂肪酸側鎖並びに酸化関連物質へ与える影響を工程ごとに評価すること。原料解凍、溶液保持、乾燥、混合及び充填時の曝露を記録し、酸化指標だけでなくプラズマローゲン実量又は分子種組成との関係を確認する。

5 定量法と第三者検査

定量法は、極性頭部別又は分子種別の測定範囲、応答係数、抽出回収及びマトリクス影響を明らかにすること。酸分解等の間接法を用いる場合は選択性、反応収率及び計算根拠を示し、総リン脂質との差を説明する。第三者機関による同一性、含量又は安全性関連検査の機関名、対象ロット、検体形態及び方法を成績書で確認可能にする。

6 調製形態、安定性及び包装

油状、乳化又は粉末調製物について、担体、乳化材、抗酸化目的の添加成分、水分及び均質性を仕様化すること。実包装で温度、光、酸素透過、開封後の空隙及び反復開閉を検討し、実量、分子種及び酸化関連物質の推移を測定する。事業者は資料により保存条件と期限を定め、根拠を提示する。

7 実量、組成及び注意表示

一日摂取目安量当たりの表示値が、プラズマローゲン総量、特定の極性頭部群又は特定分子種のいずれを指すか明示すること。原料力価、秤量、担体換算、製造収支及び最終製品試験を照合し、総リン脂質量を目的成分実量へ置き換えない。由来と保存上の注意は追跡記録及び実包装試験に一致させる。

第5条(評価区分)

  • 適合:ビニルエーテル構造、極性頭部、由来及び測定範囲が特定され、共存脂質、酸化管理、第三者検査、実量及び表示が整合する。
  • 一部適合:構造群と実量は確認できるが、分子種の工程推移又は開封後の酸化資料に不足があり、補完措置が記録されている。
  • 不適合:総リン若しくは総リン脂質だけで同定する、由来部位を追跡できない、又は担体を含む調製物重量を実量として扱う。

第6条(運用)

事業者は、構造・組成規格、由来追跡資料、抽出精製記録、酸化管理記録、第三者検査成績書、安定性資料及び表示照合表に基づき自己適合宣言を行うことができる。本協議会は申請に応じ、原料部位から表示対象の脂質群までを確認する。由来、抽出法、分画、調製形態、分析法又は包装を変更した場合は再評価する。

附則

本基準は2026年9月5日から施行する。

※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。

本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協議会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせは こちら

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