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カルノシン品質基準JRQ-Q-010 制定:2026年9月3日

一般社団法人 再生医療品質基準協議会 制定基準(原文)

一般社団法人再生医療品質基準協議会

制定:2026年9月3日 / 施行:同日

前文(制定の趣旨)

カルノシンは、β-アラニンとL-ヒスチジンからなる配列を特定すべきジペプチドであり、同じ構成アミノ酸を持つ別配列、類似ジペプチド又は遊離アミノ酸とは区別されなければならない。加水分解、原料由来のペプチド混在及び塩・水分の差は、総アミノ酸測定や窒素量だけでは把握できない。本協議会は、完全なジペプチドとしての同一性及び純度をロット資料で確認するため、本基準を制定する。

第1条(目的)

本基準は、カルノシンを管理対象とする原料、中間品及び最終製品について、ペプチド配列、立体配置、類縁ペプチド、加水分解、供給形態、試験法、成績書及び表示の整合を評価する要件を定める。

第2条(適用範囲)

本基準は、合成、発酵、抽出その他の方法で得られるカルノシン、その塩及び担体を含む調製原料並びにこれらを用いた最終製品に適用する。アンセリン、ホモカルノシンその他のヒスチジン含有ジペプチドをカルノシンとして合算しない。

第3条(用語の定義)

  • 1. 配列同一性:β-アラニル-L-ヒスチジンとして結合順序及び構成残基を特定することをいう。
  • 2. 類縁ジペプチド:構成残基、置換基又は配列がカルノシンに近いジペプチドをいう。
  • 3. 遊離アミノ酸:未反応又は加水分解に由来するβ-アラニン及びヒスチジン等をいう。
  • 4. カルノシン実量:塩、水分及び担体を区別し、完全なカルノシン分子として定量した量をいう。
  • 5. 加水分解管理:製造、保存又は試料調製中のペプチド結合の開裂を把握し抑制する管理をいう。

第4条(要求事項)

1 同一性及び配列確認

事業者は、β-アラニル-L-ヒスチジンの構造、結合順序及びヒスチジン残基の立体配置を規格書に特定すること。同一性はカルノシンを保持した状態での分離分析に、質量分析、核磁気共鳴その他配列を支持する情報を組み合わせる。酸加水分解後の総アミノ酸組成又は窒素量だけでカルノシンと判定しない。

2 純度及び不純物

カルノシン純度と、β-アラニン、ヒスチジン、類縁ジペプチド、配列異性体、未反応試薬、残留溶媒及び保存中の加水分解物を区分すること。抽出由来では共存ペプチド、発酵由来では培地・菌体及び精製残留物、化学合成由来では保護基関連物質を検討する。事業者が規格値と監視頻度を設定し、製法及びロット実績による根拠を示す。

3 立体配置、塩及び供給形態

L-ヒスチジン残基を含む目的配列と、D体を含む異性体又は別配列を識別する必要性を評価し、採用した方法を記録すること。塩として供給される場合は対イオン、化学量論、水和状態及び水分を確認する。担体を含む調製原料では原料総重量とカルノシン実量を分け、換算式及び原料力価を承認する。

4 安定性及び保存

水分、温度、pH、光及び共存成分が、カルノシン実量、類縁ジペプチド及び遊離アミノ酸へ与える影響を評価すること。溶液工程、加熱工程及び製造中の待機では加水分解を追跡し、粉末では吸湿と固結が試料均質性へ及ぼす影響を確認する。実際の包装で期限と保存条件を定め、開封後に水分曝露が増える形態では取扱条件を設定する。

5 検査法及び成績書

検査法は完全なカルノシンを類縁ジペプチド及び遊離アミノ酸から分離できるものとし、誘導体化を用いる場合は反応差と副生成物の干渉を調べること。抽出回収、選択性、真度、精度、定量範囲及び試料溶液の加水分解を検証する。成績書には供給形態、検体段階、ロット、方法版、結果、単位、規格及び判定を記し、アミノ酸換算値とカルノシン値を混同しない。

6 製造及びロット追跡

縮合若しくは発酵、精製、脱塩、濃縮、乾燥及び製剤化のうち、配列異性体、遊離アミノ酸、水分又は残留物に影響する工程を管理すること。原料の由来と製法を識別し、工程内試験、出荷試験及び最終製品ロットを接続する。供給者又は製法を変更するときは類縁ジペプチドのプロファイルと分析回収を比較する。

7 表示との整合

表示するカルノシン量は、構成アミノ酸の合計、窒素換算値、塩重量又は調製原料重量と区別すること。一日摂取目安量当たりの数値を、カルノシン力価、秤量記録、換算式及び完全分子を対象とする最終製品試験により照合する。原料由来を示す場合は供給資料と一致させ、保存及び開封後の記載は加水分解・吸湿評価に対応させる。

第5条(評価区分)

  • 適合:カルノシンの配列及び立体配置が確認され、類縁ジペプチド、遊離アミノ酸、実量、成績書及び表示がロットで対応している。
  • 一部適合:完全分子の同一性と実量は確認できるが、溶液工程又は開封後の加水分解資料に不足があり、影響評価が記録されている。
  • 不適合:総アミノ酸又は窒素量だけでカルノシンを判定する、類縁ジペプチドを合算する、又は調製原料重量をカルノシン量として示す。

第6条(運用)

事業者は、配列確認資料、製法別不純物規格、完全分子の試験記録、安定性資料及び表示照合表により自己適合宣言を行うことができる。本協議会は申請に応じ、選定ロットについて原料由来から表示値までを確認する。製法、塩、担体、分析法又は包装の変更時には適合性を再評価する。

附則

本基準は2026年9月3日から施行する。

※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。

本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協議会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせは こちら

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