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サンプリング基準JRQ-P-035 制定:2026年9月10日

一般社団法人 再生医療品質基準協議会 制定基準(原文)

一般社団法人再生医療品質基準協議会

制定:2026年9月10日 / 施行:同日

前文(制定の趣旨)

試験の信頼性は、採取した一部が対象全体のどの部分を表すかに左右される。沈降、濃度勾配、容器間差、工程時間差又は採取操作による混入があれば、都合のよい一点だけの結果をロット全体へ適用できない。また、採取量を増やすほど細胞加工対象を消費し、工程へ影響を与える場合がある。本基準は、代表性と対象保全の均衡を根拠に基づいて設計するため制定する。

第1条(目的)

品質確認に用いるサンプリングについて、母集団の定義、採取計画、採取位置・時点、器具、実施、例外及び計画見直しの要件を定める。採取した検体が対象範囲を代表する理由を、工程特性と記録から説明できることを評価する。

第2条(適用範囲)

原料・資材、培地、工程内物、中間物、最終物、環境、用水、ガス、表面及び洗浄確認のための採取に適用する。容器単位、ロット単位、時系列又は区域単位の抜取り、無菌工程内の採取及び外部試験用検体を含む。採取後の搬送・保管はJRQ-P-030に従って接続する。

第3条(用語の定義)

  • 1. 母集団:サンプリング結果を適用しようとする物品、容器、時間帯又は場所の集合。
  • 2. 採取単位:母集団から選び、検体を得る最小の容器、位置、時点又は区域。
  • 3. 代表性:採取検体が目的に照らして母集団の変動を反映する性質。
  • 4. 複合検体:複数の採取単位から得た検体を混合した試料。
  • 5. 採取偏り:選択、位置、時点又は操作により、特定の状態が過不足に含まれること。

第4条(要求事項)

1 母集団と採取目的

採取計画には、確認する品質項目、母集団の範囲、ロット境界、工程段階及び結果の利用方法を明記すること。受入判定、工程監視、原因調査又は保存用等の目的を区別する。ロット台帳、工程図及び容器一覧を照合し、計画で想定した母集団と実際の対象が一致するか確認する。

2 変動要因と層別設計

容器間、容器内、採取位置、工程開始からの時間、混和状態、設備系統及び作業区分による変動を事前に検討すること。層別又は無作為選択の方法を定め、選ばれやすい位置への偏りを避ける。事業者が採取単位数と配分を定め、工程知見、過去データ及び品質リスクに基づく根拠を提示する。

3 採取位置と時点

液面、底部、配管端、工程前後又は区域位置など、採取箇所を再現可能に指定すること。時間変化がある対象は採取窓と順序を定め、実際の日時及び工程状態を記録する。採取が遅延又は位置変更となった場合は計画との差を残し、元の代表範囲へ自動的に適用しない。

4 採取器具と汚染防止

器具及び容器について、材質、清浄度、無菌性、使い捨て又は再使用、接液部及び対象への干渉を検討すること。採取前後の器具識別と必要な洗浄・滅菌状態を確認する。採取順序、手袋交換、開放時間及び周辺操作を手順化し、採取自体による交叉混入や対象物の状態変化を防ぐ。

5 採取量と対象保全

試験、再確認、容器移替え及び予備に必要な量を見積もり、対象物から除く量が工程や数量収支へ与える影響を評価すること。事業者が採取量と許容する対象損失を定め根拠を示す。不足時に無断で希釈又は複数用途へ転用せず、追加採取の代表性と工程影響を承認する。

6 複合検体と個別検体

複合検体を用いる場合は、混合する採取単位、比率、混和方法及び個別差が失われる範囲を明確にすること。局所的な異常の検出が必要な項目には複合化を用いない。個別結果と複合結果を同じ意味で扱わず、採用理由を計画書と試験依頼書で一致させる。

7 実施記録と計画逸脱

採取者、対象識別、位置、時点、量、器具、容器、工程状態及び観察事項を採取時に記録すること。未採取、容器破損、採取困難、順序変更又は汚染疑いがあれば、該当検体を識別して品質部門へ報告する。代替位置の検体を計画位置の結果として記録しない。

8 計画の検証と見直し

サンプリング結果をロット内差、ロット間差、逸脱及び後続工程の結果と比較し、計画が変動を捉えているか定期的に確認すること。均一化工程、容器、規模、採取器具又は試験目的の変更時には再評価する。予想外の偏りがあれば母集団の分け方、位置、時点又は採取単位数を見直す。

第5条(評価区分)

  • 適合:母集団、変動要因、採取位置・時点及び採取量の根拠が明確で、実施記録から代表範囲を説明できる。
  • 一部適合:主要な採取設計は成立し、補助位置又は計画見直し記録の不足に影響評価と補完予定がある。
  • 不適合:母集団を定めない、都合のよい箇所だけを採る、又は計画外検体をロット代表として扱う。

第6条(運用)

自己適合宣言では対象工程、母集団区分及び採取方式を示す。本協議会は選定した採取計画について、設計根拠、現場記録、検体識別及び結果の適用範囲を確認する。工程規模、均一性の知見、採取失敗及び後続結果との不一致を踏まえ、計画を見直す。

附則

本基準は2026年9月10日から施行する。

※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。

本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協議会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせは こちら

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