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統計的品質管理基準JRQ-P-034 制定:2026年9月10日

一般社団法人 再生医療品質基準協議会 制定基準(原文)

一般社団法人再生医療品質基準協議会

制定:2026年9月10日 / 施行:同日

前文(制定の趣旨)

細胞加工の測定値には、材料、操作、装置、採取及び分析に由来する変動が重なる。平均値や単回の規格判定だけでは、工程の偏り、分散の変化又は群構成の違いを見落とし得る。一方、前提を確認せず統計手法を適用すると、独立でない測定を多数例として扱い、欠測や外れ値を恣意的に除くおそれがある。本基準は、統計を品質判断の証拠として透明かつ再現可能に用いるため制定する。

第1条(目的)

品質データの集計単位、解析計画、手法選択、例外処理、傾向判定及び報告に関する要件を定める。原データから解析結果を再現でき、統計上の変化と品質上の判断を区別して説明できることを評価する。

第2条(適用範囲)

工程監視、環境監視、試験法確認、安定性、設備能力、原料・資材、収率、逸脱及びロット横断レビューに用いる統計解析に適用する。管理図、傾向分析、比較、回帰、要約統計及び標本設計を含む。研究目的の探索解析は、品質判断へ転用する時点から対象とする。

第3条(用語の定義)

  • 1. 解析単位:一つの独立した観測として集計又は比較するロット、採取点その他の単位。
  • 2. 層別:工程、装置、作業時点、原料群等の違いに分けて変動を確認すること。
  • 3. 管理限界:工程データの挙動を監視するため、事前に定めた算出方法で得る境界。
  • 4. 外れ値:他の観測と異なる挙動を示し、その理由の検討を要する値。
  • 5. 解析計画:対象データ、前処理、手法、判定及び報告方法を解析前に定めた文書。

第4条(要求事項)

1 解析目的と事前計画

解析責任者は、監視、比較、予測又は変更確認等の目的を明記し、対象期間、工程、解析単位、層別、採否条件及び出力を事前に定めること。品質部門が目的と意思決定の関係を審査する。結果を見た後の追加解析は探索的検討として識別し、当初計画の結果と混在させない。

2 データ源と集計単位

原記録の所在、測定法、単位、丸め、検出限界の扱い及びデータ抽出条件を記録すること。同一検体の反復測定、再試験及び同一ロット内の複数点を独立ロットとして数えない。抽出一覧を原データ件数及びロット台帳と照合し、都合のよい期間だけを選択しない。

3 データ品質と欠測

解析前に識別不一致、重複、転記誤り、欠測、単位混在、方法変更及び測定不能値を確認すること。訂正又は除外の規則を定め、元データと理由を保持する。欠測を数値で補う場合は方法、前提及び影響を示し、実測値として表示しない。データ不足時は結論範囲を限定する。

4 手法選択と前提確認

データの尺度、分布、独立性、群数、時系列性及び解析目的に適した手法を選ぶこと。事業者は使用手法と判断基準を定め、根拠を提示する。前提が成立しない場合は代替手法又は記述的整理を選び、複雑な手法を用いること自体を信頼性の根拠にしない。

5 管理図と警報規則

工程監視に管理図を用いる場合は、基準期間、中心線、管理限界の算出法、更新条件及び警報規則を承認すること。規格限界と管理限界を区別し、管理範囲内であることだけで規格適合を判断しない。設備変更や測定法変更後は系列の連続性を評価し、根拠なく旧限界を継続しない。

6 外れ値と特殊原因

外れ値又は警報を認めた場合は、試料、測定、設備、工程及び記録の観点から特殊原因を調査すること。統計的に外れていることだけを削除理由にしない。除外前後の解析を比較し、品質判断への影響を記録する。原因不明の値を消去せず、傾向資料と関連する逸脱へ残す。

7 ソフトウェア、計算及び再現性

使用したソフトウェア、版、設定、計算式、変換、乱数使用の有無及び出力ファイルを識別すること。表計算又は解析コードは独立確認又は既知データによる検算を行う。原データを変更せずに処理手順を保存し、別の照査者が同じ入力から主要な表及び図を再生成できる状態にする。

8 報告と品質判断

報告書には目的、対象群、除外、欠測、手法、前提、結果、不確かさ及び適用限界を示すこと。統計上の差、工程上の変化及び規格適否を分けて記載する。品質部門は結果を他の工程情報と併せて判定し、傾向に応じた調査、監視継続又は変更評価を記録する。

第5条(評価区分)

  • 適合:解析計画、原データ、前処理及び計算が追跡でき、前提と制約を含めて品質判断を再現できる。
  • 一部適合:主要解析の妥当性は確認でき、補助的な設定記録又は層別説明の不足に補完計画がある。
  • 不適合:解析単位を水増しする、不都合な値を理由なく除外する、又は計算過程を再現できない。

第6条(運用)

自己適合宣言では統計を用いる工程、解析手法及び利用システムを示す。本協議会は一つの品質判断について、抽出条件から報告までを再計算可能な資料で確認する。データ量、工程構造、測定法又は解析環境の変更及び誤判定事例を踏まえ、解析計画と照査方法を見直す。

附則

本基準は2026年9月10日から施行する。

※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。

本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協議会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせは こちら

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