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計測器校正基準JRQ-P-021 制定:2026年9月9日

一般社団法人 再生医療品質基準協議会 制定基準(原文)

一般社団法人再生医療品質基準協議会

制定:2026年9月9日 / 施行:同日

前文(制定の趣旨)

温度計や秤量器の校正証明書が保管されていても、使用する測定域が校正点に含まれず、測定の不確かさを考慮していなければ、工程の判断に用いる値の妥当性は説明できない。調整後の値だけを残すと、調整前のずれが過去のロットへ与えた影響も辿れなくなる。本基準は、測定用途に応じた校正と、規格外発見時の遡及評価を結ぶため制定する。

第1条(目的)

品質判断に用いる計測器について、校正計画、証拠の照査、使用可否及び校正外れへの処置を定める。計測器の識別から測定結果の利用先までを追跡し、校正済みという表示の根拠を確認できることを目的とする。

第2条(適用範囲)

細胞加工、保管、洗浄及び試験の値を測る温度、圧力、質量、容量、時間等の計測器に適用する。設備内蔵センサー、携帯計測器及び校正用標準器を含む。調整や日常点検は校正と区別し、設備の使用条件はJRQ-P-020の確認範囲と対応させる。

第3条(用語の定義)

  • 1. 校正:指定条件で標準が示す値と計測器の指示値の関係を明らかにする作業。
  • 2. 測定トレーサビリティ:文書化した校正の連鎖により、測定結果を参照基準へ関連付けられる性質。
  • 3. 測定の不確かさ:測定値に付随するばらつきの程度を表す情報。
  • 4. 調整前値:指示を変える操作の前に取得した、計測器の状態を示す測定値。
  • 5. 校正外れ:校正結果が事業者の定めた用途別の受入条件を満たさない状態。

第4条(要求事項)

1 計測器台帳と用途区分

計量管理部門は固有識別、設置場所、測定対象、使用範囲及び結果を使う工程を台帳に登録すること。制御用と記録用のセンサーが別ならそれぞれを識別する。配線図、設備一覧及び試験手順を照合し、付属表示器や外付けプローブを校正対象から取り落としていないか確認する。

2 校正点と周期の設定

実際の使用域、判断境界、使用頻度及び過去のずれから校正点と実施周期を定めること。事業者が受入規格を定め、測定用途に対する根拠を提示する。計画と使用ログを比較し、中央の測定点だけで全使用域を代表できるか審査する。周期延長は安定した実績等の資料で判断する。

3 標準と実施能力の確認

内部校正では標準器の識別、校正状態、手順及び実施者の力量を確認すること。外部依頼では依頼範囲と受領証明書の測定域、方法及び不確かさを照合する。標準への連鎖を関連証明書で辿り、認定の有無だけで当該用途を満たすと判断しない。適切な参照基準がない場合は採用根拠を明記する。

4 実施条件と調整前後の記録

校正時は周囲条件、設置姿勢、接続構成及び安定待ちの手順を記録すること。調整を行う場合は調整前値と調整後値を別に取得し、使用した標準器と対応させる。記録用の経路を含む系全体かセンサー単体かを報告書に明示し、未確認部分を設備図から特定できるようにする。

5 結果照査と使用許可

校正結果の照査者は、指示誤差、不確かさ及び必要な補正を用途別の判定ルールに照らして使用可否を決めること。事業者が判定ルールの根拠を文書化する。補正値を適用するときは計算又は設定への反映を検証し、使用範囲の制限と次回校正期日を台帳及び現場表示で照合する。

6 校正外れの遡及評価

校正外れを発見した計測器は使用を止め、最後に信頼できる状態を確認した時点から影響期間を検討すること。調整前値、点検履歴及び測定ログから関連ロットを抽出する。品質部門はずれの方向と判断への影響を審査し、再測定、ロット保留又は提供済み品への対応を根拠とともに記録する。

7 期限超過と復帰管理

校正期限を超えたもの、落下や修理を受けたもの、識別が不明なものは使用可能品から分離すること。代替器を使うときも用途と校正範囲の適合を確かめる。外れの原因への是正と必要な再校正を終え、承認を得てから復帰させる。停止、代替及び復帰の履歴を測定記録と結び付ける。

8 傾向解析と証拠の保持

繰返すドリフト、使用場所による差及び調整頻度を器種と用途別に点検すること。校正周期、取付方法又は計測器選定の変更判断を残す。事業者が台帳、証明書及び遡及評価の保存期間を定め、廃止した計測器でも過去の測定値に適用された補正と校正状態を検索できるか確認する。

第5条(評価区分)

  • 適合:使用域に対応する校正根拠と判定ルールがあり、外れ発見時に過去の測定利用先を特定できる。
  • 一部適合:使用可否と測定根拠は確認済みで、廃止器の索引整理等に限定された不足を補完中である。
  • 不適合:用途外の証明書で使用を認める、調整前の状態を失う、又は校正外れの波及を未評価とする。

第6条(運用)

自己適合宣言は計測器群と測定用途を明らかにする。本協議会は申請資料から計測器を抽出し、校正点、使用許可及び測定対象ロットの対応を確認する。見直しにはドリフトの傾向と使用域の変化を用い、校正計画及び判定方法へ反映する。

附則

本基準は2026年9月9日から施行する。

※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。

本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協議会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせは こちら

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