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委託管理基準JRQ-P-019 制定:2026年9月9日

一般社団法人 再生医療品質基準協議会 制定基準(原文)

一般社団法人再生医療品質基準協議会

制定:2026年9月9日 / 施行:同日

前文(制定の趣旨)

加工や試験を外部へ委ねると、実作業の記録を持つ側と、結果を受けて品質判断する側が分かれる。契約に業務名が記されていても、途中の判断権限、異常の連絡時点又は終了後の資料返却が曖昧であれば、責任の空白が生じる。本基準は、委託した工程を委託元の管理へ接続し、受託先の報告だけでは見えない引継ぎと例外処理を検証するため制定する。

第1条(目的)

委託業務の準備、指示、実施中の連携、成果物の受領及び契約終了時の移管に関する品質上の責任を定める。外部へ移した作業についても、適用手順と判断資料を委託元が把握できる状態を評価する。

第2条(適用範囲)

再生医療・細胞加工に関する加工、試験、設備保守、保管及び品質記録の処理を外部へ委託する場合に適用する。重要工程の再委託も含む。受託先の採用審査はJRQ-P-012と接続し、本基準では個々の委託業務の実行と監督を扱う。

第3条(用語の定義)

  • 1. 委託境界:委託元と受託先の間で作業、物品及び判断責任が移る接点。
  • 2. 業務移管資料:手順、仕様、教育及び受渡条件を実行可能な形でまとめた資料。
  • 3. 品質連絡事項:逸脱、変更、試験異常等、相手側の品質判断へ伝えるべき情報。
  • 4. 成果物照査:受領物と記録が委託指示及び合意した受領条件に対応するか調べる作業。
  • 5. 終了移管:業務停止又は受託先の変更に伴う、物品、記録及び未完了案件の引継ぎ。

第4条(要求事項)

1 業務範囲と留保権限

委託元の品質部門は、作業場所、対象工程、受託先に認める判断及び委託元に留保する承認を工程図に記すこと。双方の連絡責任を役割として指定する。品質取決めと委託指示を照合し、契約上の納品受領が品質上の使用許可又は出荷許可と混同されない権限配置を確認する。

2 開始前の業務移管

委託元は手順、試験方法、設備条件及び取扱上の制約を業務移管資料として渡すこと。受託先は資料の受領だけでなく、必要な力量と実施可能性を確認する。事業者が移管の受入規格を定め根拠を示し、試行記録、方法の照合結果及び残課題から開始可否を判定する。

3 指示版と受渡しの照合

実施ごとの指示には対象識別、手順版、数量、期限及び返却資料を指定すること。受託先は不足又は矛盾を着手前に照会し、口頭変更のみで作業を進めない。発送記録、受領確認及び指示受諾の履歴をつなぎ、検体の分割や現地での識別変更を含めて委託元のロットへ対応させる。

4 実施中の品質連絡

取決めには、予定外操作、設備停止、結果の疑義及び記録欠落を連絡する契機と必要資料を定めること。事業者は案件の重要性に応じた連絡期限の根拠を提示する。発見時刻と通知履歴を確認し、受託先内の調査完了を待たず、委託元が関連在庫の保留要否を判断できる情報を渡す。

5 変更と再委託の制御

作業拠点、方法、使用設備及び再委託先を変更するときは、合意した事前審査を通すこと。再委託に必要な記録提供と異常通知の義務を次の受託先にも接続する。変更承認書と実施履歴を照合し、承認された範囲外の作業があれば委託元へ報告して影響対象を洗い出す。

6 成果物の品質照査

委託元は現物、実施記録、試験結果及び例外一覧を受領条件に照らして照査すること。報告書の結論だけでなく、必要な原データを照会できる状態を確かめる。不足資料と照会回答を受領台帳に残し、未解決事項のある成果物を正式受領済みとして後工程へ払い出さない。

7 不履行の処置と再開

無通知変更、繰返す記録不備又は合意範囲外の作業が認められた場合は、委託継続の可否と作業中の対象物の処置を決めること。委託元は原因に応じた是正資料を受領し、次の委託実績等で実施状況を確かめる。停止範囲、再開条件及び確認結果を同じ案件へ記録する。

8 終了移管と資料の所在

契約終了時は保存検体、未完了品、原データ、アクセス権及び継続中の調査を棚卸しすること。資料の保存期間、保存先及び終了後の照会経路を事業者が定める。返却・移行一覧を受領側の記録と照合し、受託先の廃棄は移管確認後の承認対象として、品質証拠が途中で失われないようにする。

第5条(評価区分)

  • 適合:委託境界ごとの権限と指示が明確で、実施記録、異常連絡及び終了移管を委託元から確認できる。
  • 一部適合:業務の承認範囲と成果物の根拠は確定し、補助的な連絡一覧等の不足を期限内に補う計画がある。
  • 不適合:無承認の再委託、重要な異常の未通知、又は原データに到達できないまま成果物を使用する状態がある。

第6条(運用)

自己適合宣言では委託工程と委託元の監督範囲を特定する。本協議会は申請された業務の指示から成果物照査までを辿り、取決めが実際の受渡しに適用されているか確認する。業務量、再委託構成及び契約終了事例を踏まえて移管条件と監督方法を見直す。

附則

本基準は2026年9月9日から施行する。

※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。

本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協議会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせは こちら

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