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苦情処理基準JRQ-P-014 制定:2026年9月8日

一般社団法人 再生医療品質基準協議会 制定基準(原文)

一般社団法人再生医療品質基準協議会

制定:2026年9月8日 / 施行:同日

前文(制定の趣旨)

品質に関する申立ては、返却品がない、ロットが不明又は取引先を経由する等、不完全な情報から始まることがある。調査前に原因を決めたり、証拠不足を理由に受付対象から外したりすると、同じ工程に由来する事象の把握が遅れる。本基準は、申立内容と確認事実を分け、現品の保全、波及調査及び処理判断を連結するため制定する。

第1条(目的)

細胞加工に関する品質苦情の受付、緊急性の確認、証拠収集、調査及び閉鎖の要件を定める。回答や返金等の取引対応とは別に、品質上の未解決事項が追跡されることを評価する。

第2条(適用範囲)

再生医療・細胞加工で提供する物品又は役務について、識別、異物、容器、輸送、数量、記録及び表示等に関する品質上の申立てに適用する。内部部門、利用機関及び流通先からの情報を含む。診療上の判断は扱わず、品質への関係を確認すべき情報は関連窓口へつなぐ。

第3条(用語の定義)

  • 1. 苦情案件:品質上の申立てと、その調査、連絡及び処置をまとめる管理単位。
  • 2. 申立事実:申立側が観察又は経験したとして伝えた内容で、調査により確認した事実と区別するもの。
  • 3. 苦情検体:返却現品、残存品、包装等、申立内容の確認に用いる対象物。
  • 4. 波及調査:同じ原料、設備、工程又は配送条件を共有する対象へ調査を広げる作業。
  • 5. 未確定終結:所定の調査でも原因を確定できず、制約と継続監視を明示して案件を区切ること。

第4条(要求事項)

1 受付と案件の識別

受付部門は申立内容を要約し過ぎず、発見状況、対象物、ロット、発見日及び保管状況を確認すること。不明欄を区別して案件を登録し、証拠未提出でも記録を残す。受信情報と受付票を照合し、同一事象の重複連絡は関連付けた上で各窓口への対応状況を保持する。

2 緊急性と初動の判断

品質部門は識別違い、汚染の疑い、容器破損等の内容から、在庫保留、関連先への連絡及び回収検討の要否を速やかに判断すること。事業者が案件分類と対応期限の規格を定め根拠を示す。初動記録から判断時点を確認し、原因確定を待たず必要な封じ込めへ移る。

3 苦情検体の保全

現品を受領するときは輸送及び保管方法を案内し、受領時の外観、封緘、数量と写真を記録すること。試験で消費又は変化する部分を事前に決め、可能な範囲で再確認用の対象を確保する。授受履歴を検体識別に結び付け、原状と調査操作による変化を見分けられるようにする。

4 調査計画と証拠の照合

申立内容ごとに確認仮説、必要記録及び検査の目的を定めること。製造、試験、出荷及び輸送資料を時系列に並べ、苦情検体と保存検体の条件差を確認する。結果が一致しない場合も記録し、正常な保存検体の結果だけで申立内容を否定しない。現品がない場合は調査の限界を明記する。

5 関連範囲の抽出

起点ロットと共通する原料、包装、作業期間及び配送経路を調べ、同種の申立てと内部逸脱を検索すること。調査対象を広げるか限定するかの根拠を品質部門が承認する。ロット系譜と発送一覧を照合し、影響が疑われる在庫又は提供済み品を処置一覧へ移す。

6 原因判定と是正の接続

確認した原因、寄与要因及び未確定事項を区別し、対象品の処置と工程への是正を決定すること。事業者の管理不備がないとの結論にも証拠を添える。調査報告を是正案件及び必要な回収案件へ関連付け、措置の実施と完了確認はJRQ-P-002の記録に接続して追跡する。

7 回答と途中連絡

申立側には確認済みの内容、調査中の項目及び次の連絡予定を区分して伝えること。回答は品質部門が調査結果との一致を審査し、取得が必要な情報を必要範囲に絞る。発信記録と添付資料を保存し、調査結果が変わった場合は旧回答との相違を示して訂正する。

8 閉鎖、再開及び傾向把握

閉鎖には対象品の処置、回答状況及び残る是正の管理先を確認すること。未確定終結は調査の制約と再開条件を承認し、新証拠の入手時に再開する。事業者が保存期間と集計区分を定め、数量や取引機会を踏まえて傾向を評価する。重複案件の除外理由も集計記録に残す。

第5条(評価区分)

  • 適合:申立てと確認事実が区別され、初動、検体保全、波及調査及び処理後の追跡がつながっている。
  • 一部適合:必要な封じ込めと調査判断は実施され、補助的な集計資料等の不足に是正予定がある。
  • 不適合:証拠不足を理由に登録しない、重大な疑義を未処理、又は原因不明を問題なしとして閉じる。

第6条(運用)

自己適合宣言は受付対象と処理体制を明らかにする。本協議会は申請案件の申立内容から調査証拠、波及範囲及び閉鎖判断を確認する。見直しでは未確定終結の再開状況と繰返し事象を取り上げ、検体回収方法及び調査の着眼点を更新する。

附則

本基準は2026年9月8日から施行する。

※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。

本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協議会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせは こちら

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