ホーム品質基準 / JRQ-D-017

原料換算表示基準JRQ-D-017 制定:2026年9月8日

一般社団法人 再生医療品質基準協議会 制定基準(原文)

一般社団法人再生医療品質基準協議会

制定:2026年9月8日 / 施行:同日

前文(制定の趣旨)

抽出物の配合量を抽出前の原料量へ戻した表示は、実際に製品へ投入した質量とは意味が異なる。生原料と乾燥原料の混在、担体を含む粉末への倍率適用、理論収率の流用があると、計算は整っていても原料との対応を説明できない。換算値の起点と成立条件を読者が確認できるよう、本基準を制定する。

第1条(目的)

原料換算量の表示について、換算対象、係数の根拠及び実配合量との区別を定める。JRQ-Q-001の含量表示を前提に、原料由来の計算値が最終製品中の成分含有量に置き換わらないことを評価する。

第2条(適用範囲)

細胞機能関連成分を含む経口食品の容器、商品説明、取引資料及び照会回答に用いる原料相当量、乾燥原料換算量その他の逆算表示に適用する。植物等の抽出物、濃縮物及び担体入り原料を含む。換算のための共通倍率や収率は設けない。

第3条(用語の定義)

  • 1. 原料換算量:製品へ配合した対象量を、特定した加工前の原料状態に置き直した計算上の量。
  • 2. 基準原料状態:生、乾燥、脱脂後等、換算値の帰着点とする原料の状態。
  • 3. 換算対象部分:配合原料のうち、係数の適用根拠がある抽出物等の部分。
  • 4. 換算係数:換算対象部分の単位量に対応する基準原料状態の量を示す係数。
  • 5. 換算経路票:原料状態、加工段階、採用量、係数及び資料の関係を記した計算記録。

第4条(要求事項)

1 原料状態の特定

換算先の原料について、種類、使用部位及び水分を含む状態を記すこと。同じ名称でも生原料と乾燥原料を同じ基準で扱わない。受領規格と加工記録を照合し、採用状態を資料で確認できないときは原料換算表示を保留する。

2 実配合量との並記

原料換算量には計算値である旨を添え、同じ摂取単位における実配合量を近接して示すこと。特定成分の含有量を掲げる場合は独立した欄に置く。表示校正では見出し、単位及び図中の文字を確認し、換算量だけが製品中の実量として読まれない構成にする。

3 係数を支える収支

係数の根拠は、対応する原料投入量、回収した抽出物量及び工程条件から確認すること。標準係数を用いる場合は適用可能な原料と工程の範囲を事業者が定め、採用根拠を提示する。供給資料に倍率だけがあるときは算定基礎を取得し、未確認の倍率を表示へ転記しない。

4 担体と加工助剤の扱い

粉末中の担体、希釈材及び残留水分を換算対象部分と区分すること。担体を加える前の抽出物に由来する係数を粉末総量へ乗じない。処方書と供給者の組成資料から計算対象を切り出し、その内訳を確認できない混合原料では総重量による逆算を行わない。

5 段階換算と重複計上

乾燥、抽出、濃縮等を連続して換算する場合は、段階ごとに分子と分母の原料状態を揃えること。既に乾燥補正を含む係数へ同じ補正を重ねない。換算経路票を別の確認者が順に再計算し、複数の抽出画分を合算するときは共通の投入原料を重ねて数えていないか調べる。

6 ロット差と表示精度

ロットごとの水分、収率又は抽出物割合が採用係数の範囲内か、製造記録及び成績書で確かめること。事業者は係数の採用条件、表示桁及び丸め方を定め根拠を提示する。範囲を代表値に置く場合はその性質を説明し、根拠資料を超えた精密な値を掲げない。

7 換算不能時の公開判定

対象部位の不一致、工程収支の欠落又は係数の適用外を認めた場合は、表示責任部門が掲載可否を判断すること。確認できる実配合量と成分量はそれぞれの証拠に基づいて扱う。掲載済みの換算誤りは対象包装と媒体を特定し、訂正内容及び反映確認を案件記録へ残す。

8 計算根拠の保存

換算経路票には供給原料ロット、処方版、係数出典及び校正原稿を結び付けること。事業者が保存期間を定め、供給者又は抽出工程の変更時には係数の継続使用を再審査する。照会時に公開する算定の概要と、詳細収支を確認するための資料所在を台帳で確認する。

第5条(評価区分)

  • 適合:基準原料状態と対象部分が定まり、係数から表示値まで再計算でき、実配合量との区別が明瞭である。
  • 一部適合:換算根拠と表示値は確認済みで、出典案内等の補足不足について修正日が設定されている。
  • 不適合:倍率の根拠がない、担体へ不適切に係数を適用する、又は換算値を実測含有量として掲げる。

第6条(運用)

自己適合宣言では換算先の原料状態と採用係数の適用範囲を明らかにする。本協議会は申請された換算経路を原料収支まで辿って確認する。見直しでは供給ロットの変動と係数の使い回しを点検し、新たな加工段階の追加を反映する。

附則

本基準は2026年9月8日から施行する。

※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。

本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協議会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせは こちら

← 品質基準一覧に戻る