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安定性表示基準JRQ-D-008 制定:2026年9月8日

一般社団法人 再生医療品質基準協議会 制定基準(原文)

一般社団法人再生医療品質基準協議会

制定:2026年9月8日 / 施行:同日

前文(制定の趣旨)

保存試験の結果を短い見出しや残存率の図にまとめると、実際に観測した期間、採用した包装及び測定対象が見えなくなる。成分量を測った結果と外観だけを確認した結果も、同じ「安定」という語で表されることがある。試験継続中の推定を確定した実績として伝えることを避け、読者が安定性の説明の成立条件を読み取れるよう、本基準を制定する。

第1条(目的)

細胞機能関連成分の経時的な品質情報について、観測事実、推定及び未確認部分を区別した表示要件を設ける。JRQ-Q-001の含量・保存情報と結び付け、保存操作を指示する表示とは別に、安定性の説明に用いたデータの範囲を評価する。

第2条(適用範囲)

原料、配合品及び最終製品の安定性、保存中の組成維持又は経時変化を、文章、表、グラフ若しくは試験概要で示す場合に適用する。未開封、開封反復、調製後及び輸送を模した試験結果を含む。試験手順そのものの統一や、一律の保存期間の設定は対象としない。

第3条(用語の定義)

  • 1. 観測期間:試験開始から実際に取得済みの最終測定時点までの期間。
  • 2. 表示指標:含量、分解物、異性体組成又は外観等、安定性の説明に用いる測定項目。
  • 3. 初期値:経時比較の基準とする測定値であり、採取段階と測定時点を指定したもの。
  • 4. 外挿表示:取得した観測範囲の外にある期間等を計算又は仮定により示す表示。
  • 5. 適用試料群:処方、工程及び包装の関係から、試験結果の説明を適用すると定めた原料又は製品の範囲。

第4条(要求事項)

1 安定性を述べる対象

安定性の見出しには、確認した表示指標と試料段階を対応させること。主成分の量だけを追跡した場合は、その結果から他成分や外観まで確認済みと読める表題を作らない。事業者が指標別の規格と安定性の判断条件を定め、その設定資料と報告書の評価項目を照合して根拠を提示する。

2 試料と試験環境の要約

試料ロット、処方版、容器材質、密封状態、内容量及び保存環境を試験概要に記すこと。実際の保管条件を用いた試験か、加速条件又は負荷条件かを見分けられるようにする。試験計画書、包装仕様及び環境記録を確認し、設定条件からの逸脱がある場合は結果の解釈への影響を注記する。

3 観測済み範囲の明示

公開時点で取得した測定時点を示し、試験計画上の予定期間と観測期間を別欄に置くこと。途中報告には取得済みデータの締切日を付す。後日の測定を予定しているだけの区間を実測線で結ばず、試験担当部門の受領一覧と公開図表の終点を照合する。

4 初期値と残存表示

初期値に対する割合を使うときは、分母の測定時点、測定対象、換算基準及び計算式を添えること。製造直後の値、出荷時の値及び規格値を無説明で入れ替えない。初期値自体と表示量との関係も示し、計算記録から残存割合を再計算して転記の一致を確認する。

5 グラフと欠測の扱い

図表には時間軸、単位、試料数及びばらつきの表し方を記し、測定点と補間線を識別させること。欠測、試験中止又は除外した結果があれば、その存在と理由を説明する。集計前の測定一覧と掲載値を照らし、不都合な時点やロットを削った図が全体像として使われていないか点検する。

6 推定と他試料への適用

外挿表示は推定である旨を示し、モデル、仮定、利用データ及び適用できない条件を提示すること。異なる包装や処方へ結果を用いる場合は、適用試料群の選定理由を比較資料で確かめる。加速試験の経過時間をそのまま通常保存の実績期間に置き換えず、推定の確認計画を管理する。

7 測定方法と保存中の変化

保存中の分解物や共存物が測定を妨げる可能性を、分析法資料で確認すること。開始時と後期で方法が変わった場合は比較可能性を審査し、直接比較できない系列を連続データとして示さない。下限未満や未同定信号の記載は注記を残し、外観の確認だけで含量の経時情報を代替しない。

8 新結果による表示の改訂

継続試験の結果が公開中の説明と一致しない場合は、該当する表題、推定期間及び適用試料群を再審査すること。報告書、計算表、掲載図及び変更判断をまとめて保存し、事業者が保存期間を定める。説明の撤回又は訂正は対象資料へ反映し、旧図が販売先に残る範囲まで確認する。

第5条(評価区分)

  • 適合:指標、試料、環境、観測範囲及び計算基準が読め、推定と実測が分離されている。
  • 一部適合:掲載結果と成立条件は確認済みで、図表の補助説明等の不足に修正期限が付されている。
  • 不適合:未取得期間を観測済みとする、残存割合の分母を隠す、又は不都合な結果を除いて安定性を説明する。

第6条(運用)

自己適合宣言は安定性の掲載図表と締切日を単位として行う。本協議会は申請された説明から測定時系列及び推定の根拠を確認する。追加測定、分析法変更又は包装変更の際は該当表示を再評価し、定期見直しで試験の進行状態と掲載内容の一致を調べる。

附則

本基準は2026年9月8日から施行する。

※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。

本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協議会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせは こちら

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